音緒さんの「カルミン」レビュー
覚さん5年半振りのアルバムは、
シンガーソングライターとしての覚さんと、
詩作朗読家覚さんの声とコトバの世界を楽しめる2枚組のディスク。
岡田徹〈ムーンライダーズ)プロデュースによるアコースティックな
サウンドの深さと重なりは心のすみずみにまで広がる感じがします。
「星つむぎの歌」は弦とコーラスの銀河に抱かれるよう。
ヤーチャイカの主題歌「夕焼けは星空のはじまり」の
チャーチオルガンの響きに感動します。
岡田さんはじめ、鶴来正基さん、丸尾めぐみさんらとの
コラボによる、切なくも美しい名曲の数々。
心を染め上げるシンプルなメロディに、ほろっとします。。。。
少し遠くから流れ込んでくる覚さんの歌声が、
なんだかより近しいものに思えます。
ルーマニアかどこかの小さい村だったり、
アイルランドの麦の穂がゆれるようだったり、
波照間の海だったり宮沢賢治とかステンドグラスとか
なくしたイヤリングとかフォーレとか
いろんなものが浮かんでは消え、
その歌たちはいつまでも私の胸のポケットで
ぐるぐる踊っているような感じがします。
6月11日にレコ発ライブが予定されていたのに、
都合で延期となってしまったようです。
次のお知らせを楽しみに待ちたいと思います。
ですので、まずはCDで覚さんの
みずみずしいコトバをこころゆくまでご堪能あれ。
音緒