真夏の振り子
駈けてくほど遠ざかる
青い地平線
風に投げた麦藁に
君は叫んだ
未来で待ってて と
ざわめく胸と
海鳴りも区別できずに
終わらない めまいへ
からだ全部で 甘えながら
この胸のなか 途切れない
真夏の振り子 今も
青空へ登りつめる
焼けた坂道
とった蜻蛉を 逃がしても
明日は 必ず
また来ると 知ってた
蝉のつんざき 草いきれ
煮えていた水
太陽は 毎日
何度でも 爆発してた
あの夏のまま 続いてる
夢の眩しさ 今も
この胸のなか 途切れない
真夏の振り子 今も