作詞家・詩人覚 和歌子

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鏡よ 鏡

どこかに行ってもいいよ 誰を好きになっても
あなたを乗せた船は 遠い海に沈んだことにする
鏡よ 鏡 おしえて
この世界で いちばんの うそつきは誰
強がるよりしらない こんな夜は
薄着の肩がさむくても

涙の粒は ひとつずつ 毛布にごまかせるけど
泣けないようなさみしさには 帰っていける国がない
鏡よ 鏡 おしえて
この世界は ねえきっと きらめく幻
大切に思うほど 見えなくなる
あんなに何度も触れたのに

青い林檎を投げれば 窓にふたつめの月
時間が風のように過ぎたら やせた夢も丸くなれる
鏡よ 鏡 おしえて
この世界で いちばんに いとしかったひと
最後にたった一度 も一度だけ
微笑む顔で うつしてよ