「青空1号」リリース記念インタビュー 第5回    (聞き手/カストル)
 
カ・ アイディアという点で言えば、谷川俊太郎さんが朗読ゲストで登場されてます。
覚・ 「空への予言」ですね。エアコンの音が「環境」してるでしょう。岡田さんのアイディアです。
カ・ 覚さん、いいですね。憧れのひととばっかり仕事できて。
覚・ ほんとですね。詩集の「ゼロになるからだ」上梓して、もう思い残すことないやって思ったんですけどね。
カ・ そうはいかないでしょ。
覚・ 今回、限りある時間と予算の中で、岡田さんはじめいろんな人のご協力をいただいて精一杯工夫をこらして作ったアルバムなので、もちろん足りない部分はいっぱいあるんですけど、でも同時にすごい達成感があるんですよ。だから今死んでも成仏する自信はあります。
カ・ でも死ぬまでまだ40年ぐらいありますよ。
覚・ ひとの寿命、決めないでください。
カ・ ジャケットも凝ってますよね。
覚・ ビジュアルコンセプトは「永遠の文学少女・そふと中原淳一」で行こうと。
カ・ なるほど。のどかで活き活きしていてなつかしい日本てわけですね。中ジャケには「それいゆ」とか「ひまわり」系のイラストがレトロな雰囲気出してますよね。
ところで、この表1のイラストレーターは?
覚・ 大阪の井上よしとさんというんですが、去年私とめぐちゃん(丸尾めぐみ)が福井県の「武生クラシックス」というライブハウスで演奏したとき、同じ期間中に武生市に招かれて市内で個展を開いてた方です。
ライブにきて頂いたあと、今度は何人かで夜中の彼のギャラリーに遊びに行ったんですけど、武生って町は夜がしーんと静まって恐いくらいになるんです。誰もいないメインストリートの、彼のギャラリーだけが明るくて、その中できゃーきゃー遊んでる自分たちが「恐るべき子供たち」みたいな物語の一部になった感覚があったんですね。そんな中で意気投合したというか。
カ・ とてもいいですよね。
覚・ でしょ。評判いいんですよ。
覚・ 私個人の考えですけど、これからは今までの「何が売れるかという基準」以外の、基準が結果として数字を引っ張っていくと思いますね。
カ・ それは、どんな基準なんですか。
覚・ とにかく地球を蘇生させないと。それから、21世紀は芸術と精神性の時代って言われていますよ。
カ・ ふーむ。そのことを意識して「青空1号」を作ったという・・。
覚・ それはこのCDに限らないですね。作るもの全部、21世紀対応で行きたいと思ってます。
カ・ 具体的には。
覚・ それを言葉で説明できたらねー。
カ・ ひとのやらないことをやるのがお好きですもんね。
覚・ うーん。そういうところはあります。自分で面白がれることを追求するとそうなりますね。
カ・ なんか、覚さんてパイオニア気質ですよね。「朗読するための物語詩」とか、丸尾さんと画策中の「ポエトリー・オペレッタ(仮)」とか。
覚・ これで売れれば申し分ないです。
カ・ オチを付けていただいたところで、インタビューを終了させていただきます。
最後にファンの皆さんに何か一言。
覚・ このアルバムを手に取る人は、求めなくてもメディアから流れてきてしまう音楽に飽き足らない、自分の聞きたい音楽は何かと問い続ける方たちだと思います。
私も自分の聞きたい音楽をカタチにしようと「青空1号」を作りました。
このアルバムで、いい出会いができたらと思っています。
カ・ ありがとうございました。
覚・ こちらこそ、ありがとうございました。

終了

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